育休中のiDeCo利用と注意点をわかりやすく

育休中のiDeCo利用のポイントと制度概要

育児休業中もiDeCo(個人型確定拠出年金)への加入・掛金拠出は可能です。制度上、iDeCoは国民年金の被保険者であれば加入資格があり、会社員や公務員、専業主婦(第3号被保険者)も対象となります。育休期間中は、会社員でも社会保険料の免除や勤務実態の変化により、扶養に入るケースがありますが、iDeCo加入資格や掛金限度額の確認が必要です。

2026年4月時点のiDeCo制度では、以下の点が育休中に関係します。

  • 加入資格について
    育休中でも国民年金の第2号被保険者(会社員・公務員)であれば引き続き加入可能です。育休で扶養に入るなど第3号被保険者に切り替わる場合も、iDeCoは引き続き加入可能です。扶養に入ると掛金上限は23,000円/月に変わります。

  • 掛金上限の変動
    会社員(第2号)で企業年金なしの場合は23,000円/月、企業型DC加入の場合は55,000円から事業主掛金を差し引いた額(上限20,000円)ですが、2026年12月施行予定の改正で大幅に引き上げられ、上限は最大62,000円/月に一本化されます。専業主婦(第3号)は23,000円/月で変更なしです。

  • 掛金の変更・停止
    掛金額は年1回(12月〜翌年11月の間)変更可能で、いつでも拠出停止もできます。育休開始時や終了時に掛金額を調整したい場合、手続き方法を事前に確認しましょう。

  • 税制メリット
    iDeCoの掛金は全額が所得控除の対象となり、運用益は非課税、受取時にも優遇措置があります。育休中で収入が減っても掛金拠出による節税効果はありますが、所得控除の効果は所得税・住民税の税率に左右されるため、収入状況に応じて検討が必要です。


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育休中のiDeCo掛金拠出による節税シミュレーション

育休中の所得減少により税率が低下する場合、iDeCoの節税効果も変わります。ここでは2026年4月時点の税率表と掛金上限をもとに、育休中に拠出した場合の節税効果の概算例を示します。

シミュレーション条件

  • 育休前の給与所得:600万円(会社員、企業年金なし)
  • 育休中の給与所得:300万円(休業給付金受給あり)
  • 所得税率:年収600万円で20%、年収300万円で10%
  • 住民税率:一律10%
  • 掛金:育休中は専業主婦等の扱い(第3号)として23,000円/月(年276,000円)を拠出
  • 税制メリット=掛金額 × (所得税率 + 住民税率) × 1.021(復興特別所得税含む)

具体的な節税額計算

状況年収所得税率住民税率掛金(月額)掛金(年間)所得控除による節税額(概算)
育休前600万円20%10%23,000円276,000円276,000 × (0.20+0.10) × 1.021 = 約84,480円
育休中300万円10%10%23,000円276,000円276,000 × (0.10+0.10) × 1.021 = 約56,380円
  • 解説
    育休中は所得税率が下がるため節税効果は減少しますが、住民税10%は変わらないことから、所得控除による節税は年間約56,000円程度となります。これは育休中の収入減少による税率低下を考慮しても、一定の節税効果が維持されることを示しています。

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育休中のiDeCoの加入・掛金選択のポイント

1. 育休期間中の加入資格の確認

  • 育休中も原則として国民年金の第2号被保険者(会社員・公務員)ならiDeCo加入は可能
  • 育休で扶養に入った場合は第3号被保険者となり、加入資格は継続されます
  • ただし、老齢基礎年金の繰上受給中や老齢給付金受給済の方は加入不可

2. 掛金上限の変化に注意

加入区分掛金上限(月額)育休中の想定区分と金額例
会社員(企業年金なし)23,000円育休前(会社員)23,000円
専業主婦(第3号)23,000円育休中(扶養に入る場合)23,000円
会社員(企業型DCあり)55,000円 − 事業主掛金(上限20,000円)会社員時は最大35,000円程度(例)
  • 2026年12月施行予定の改正では、会社員の掛金上限は最大62,000円に一本化される予定です。育休期間中の掛金設定に影響を与える可能性があります。

3. 掛金変更・停止の手続き

  • 掛金額は年1回変更可能(12月〜翌年11月の間)ですが、停止は随時可能です
  • 育休開始時・終了時の給与変動に合わせて掛金を調整する場合は、金融機関の手続き期限や方法を確認しましょう

4. 受取開始年齢と加入期間

  • 受給開始は60歳〜75歳の間で選択可能
  • 通算加入期間が10年以上なら60歳から受給できます
  • 育休期間も加入期間としてカウントされます

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iDeCo主要金融機関の比較(2026年4月時点)

育休中でも使いやすい金融機関の選定ポイントとして、手数料の低さや商品ラインナップの充実度が重要です。以下は主要な4社の概要です。

金融機関運営管理手数料(月額)取扱商品数(約)主な特徴
SBI証券0円(無料)38本eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)等低コスト投信多数、口座数業界最大級
楽天証券0円(無料)32本楽天ID連携で管理画面が使いやすい、初心者向けUIが充実
三菱UFJ銀行0円(無料)25本全国店舗・ATMで対面相談可能
松井証券0円(無料)40本サポートセンターの評価が高い、商品数豊富
  • 共通手数料(国民年金基金連合会等)として、加入時に2,829円、毎月171円(国民年金基金連合会105円+事務委託先金融機関66円)がかかります。
  • 上記4社は運営管理手数料が無料のため、総コストはほぼ共通手数料のみとなります。
  • 商品数やサポート体制の違いを考慮し、育休期間中の利用しやすさや運用方針に合った金融機関選びがポイントです。

よくある質問

Q1: 育休中でもiDeCoの掛金は拠出できますか?

A: はい。育休中も国民年金の被保険者であれば加入資格があります。扶養に入った場合は第3号被保険者として加入可能で、掛金上限は23,000円/月です。

Q2: 育休開始時に掛金の変更はできますか?

A: 掛金の変更は原則年1回(12月〜翌年11月)ですが、拠出停止はいつでも可能です。育休期間に合わせて掛金を停止し、復職後に再開することもできます。

Q3: 育休で収入が減った場合、iDeCoの節税効果はどうなりますか?

A: 所得税率が下がるため節税額は減少しますが、住民税10%は変わらないため、一定の節税効果は継続します。節税額は概算で年間数万円程度が目安です。

Q4: 育休中にiDeCo口座の金融機関を変更できますか?

A: 口座間の移管(ロールオーバー)は可能ですが、手続きに時間がかかる場合があります。手数料や取り扱い商品を比較して選ぶ場合は早めの検討をお勧めします。


まとめ

育休中もiDeCoは加入と掛金拠出が可能であり、税制優遇を活用した資産形成が継続できます。掛金の上限や税率の変化により節税効果は変動しますが、掛金の停止や変更が柔軟にできるため、育休期間の収入に合わせて調整が可能です。2026年12月からは掛金上限が大幅に引き上げられる予定のため、最新情報を確認しながら長期的な資産形成計画を立てることが重要です。

金融機関選びでは、運営管理手数料無料の主要4社(SBI証券、楽天証券、三菱UFJ銀行、松井証券)が人気で、それぞれ商品数やサポート体制に特徴があります。ご自身の運用スタイルやサポートニーズに応じて比較検討してください。


※本記事の情報は2026年4月時点のものです。最新の制度・税制は各公式サイトでご確認ください。
※個別の投資判断・税務判断については、ファイナンシャルプランナーや税理士等の専門家にご相談ください。